厄除とは
「厄」には「苦」や「災い」のほか「節目」という意味があります。そもそも「厄年」とは、運気が下がり災難や不幸事に遭いやすい時期を言いますが、一方で「役」に通じ、祭礼や公共の役目に就くことで「役が除けられる」とも言われてきました。私たちの祖先は、古から積み重ねた経験と智慧から、長い人生には要所要所で節目があり、肉体的、社会的にも様々な変化による区切りがあることを見いだしました。その節目にあたり、あらかじめ心の準備をおこたらぬよう、古の人々は「厄年」という習わしを意識したのです。「厄年」に当たる方は、年の初めに当宮で「厄除開運祈願」を行い、清々しい気持ちでこの節目の年を無事乗り切られることをお勧めします。
さまざまな厄年
厄年には「前厄・本厄・後厄」と「廻り年」があります。「前厄・本厄・後厄」は、年齢により巡ってくる大厄であり、数え年で「本厄」は、男性が25歳・42歳・61歳、 女性が19歳・33歳・37歳・61歳で、その前後の年がそれぞれ「前厄・後厄」にあたります。この三年間の厄年では一般的に「本厄」が最も重いと考えられがちですが、本来は三年間の厄年として同じように運気が下がる「大厄」とされています。また「廻り年」とは、十二年に一度必ず廻ってくる自分の「千支の年」のことで年男・年女とも称され男女共通の厄年に当たる「小厄」とされています。担し、還暦(数え年で六十一歳)と男性の二十五歳(数え年)は、前述の「本厄」の年に当たります。
さらに、初めて「廻り年」を迎える十三歳は特に重要な年齢とされており、特別に「十三参り」としてお参りする慣わしとなっています。
祝歳とは
年齢を重ねるとその歳に応じて様々な呼び方が付けられ、特別な節目のお祝いとして長寿を敬い、神様に感謝する慣わしを「祝歳」または「年祝い」といいます。
古希(こき)⋯70歳
中国の唐時代の詩人、杜甫の詩の一節である「人生七十古来稀なり」に由来しています。
喜寿(きじゅ)⋯77歳
「喜」という字の草書体が七を三つ重ねた形になり、七十七と読めることに由来しています。
傘寿(さんじゅ)⋯ 80歳
「傘」の略字が八と十を重ねた形になり、八十と読めることに由来しています。
米寿(べいじゅ)⋯ 88歳
「米」の字をくずすと八十八と読めることに由来しています。
卒寿(そつじゅ)⋯ 90歳
「卒」の略字である「卆」が九十と読めることに由来しています。
白寿(はくじゅ)⋯ 99歳
百から一を引くと「白」となることに由来しています。